プロフィール

私は旅が好きでした。
ご当地の味を楽しみ、車を走らせて知らない風景に会いに行く…そんな時間が、心を満たしてくれました。

大学を卒業してから旅行会社に就職しましたが、多忙な日々に身体がついていかず、2年目で退職。
それでも「旅」への想いをあきらめきれず、国家資格を半年で取得しました。
けれど、体調は思うように戻らず、派遣の仕事も見つからない。
私は群馬に戻り、事務の仕事をしながら、心のどこかで「このままでいいのかな」と問い続けていました。

そんな中、大学院への道が見えてきました。
群馬県立女子大学の大学院に進み、学び直す中で、自分の“旅好き”がただの移動ではなく、
「人の物語」に惹かれていたのだと気づいたんです。

旅行作家、リポーター、ナレーター…そして、アナウンサーという道にたどり着きました。
養成講座に通いながら、ラジオ高崎の開局を知り、コネもない中、自分の言葉で扉をたたきました。
29歳、アナウンサーデビュー。
1997年、開局初日の放送を母に聴いてもらえたことは、今でも私の原動力になっています。

その後、結婚・出産を経て3人の子どもに恵まれ、私の人生はまた新しい章へ。
でも、声を届ける仕事は、私の中で消えることはありませんでした。

5年間、夕方の帯番組をひとりで2時間話し続けました。
立ち上げから関わったその時間は、今でも番組の構成に息づいています。

私がラジオで大切にしているのは、誰かの中にある言葉を、そっと引き出すこと。
離婚や家族との別れで一人になった方にも、もう一度自分を信じる力を届けたい。
声には、ただ情報を伝えるだけじゃなく、心を動かす力があります。
自分に向かって「よっしゃー!」と声をかけるだけで、気持ちが切り替わることもある。

私は思うんです。
「自分の声は、生まれる前に選んできた、世界で一番きれいな楽器の音色」だと。

だからこそ、自分の声をもっと好きになってほしい。
その声は、あなたにしか奏でられない音だから。

私はこれからも、笑顔と、笑心と、笑声を携えて、
あなたの物語に、そっと寄り添っていきます。